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2006年12月28日 (木)

2006年12月27日 想定外

「あっ」という間に今年も終わりです。このブログも、さっそく3日坊主ならぬ1日坊主...になっていましたので、久しぶりに更新しようかと。(簡単な修理結果を載せても仕方ないしなあ...とか思いながら、なかなか掲載できるような画像も撮れず、そのうち更新しようと思っていたら...このザマです。苦笑)

今回も掲載できるような画像が撮れた訳ではありませんが、ネタになりそうなクルマだったので更新する気になりました。

「W203」いわゆる子ベンツの修理依頼でした。「オークションで5点ついていたので買ったのだがエクボがドア3面にあったので直したい。」とのこと。エクボは透かすようにして見ないとわからないくらいですということで、5点ついてるし、今回は簡単に直せるなと思って、見積額を伝えてから伺いました。しかし、タイトルのとおり予想外に...

右フロントドアは、ドアノブの下に親指で押したような凹みで、まあこれはオークション査定では見逃すかなあといった感じで、特に問題なく修理完了。

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右リアドアは、ドアノブとモールの中間付近に、しっかりと入ったエクボでした。まあ、これも難易度は高くないなと、ウィンドウを下げて隙間からツールを送り込みました。ところが、インパクトビームがじゃまでツールが入りません。そこでドア内張りを外して中を確認しようとしたところ、どういう訳か内張りを外した痕跡があり、インナーハンドルの爪が少し割れていました。慎重に内張りを外し確認したところ、ちょうどビームがボディ外板に張り付いている部分が凹んでいて簡単には直せないことが判明しました。ビームは、硬質の発泡ゴムのような接着剤で隙間無く貼り付けてあるので、それを部分的に削り取り数ミリの隙間を確保します。そしてその隙間から修理するのですが、ビームと凹みの位置関係が悪く悪戦苦闘となりました。使えそうなデントツール、マイナスドライバー、最後にはヘキサレンチまで投入して何とか修復完了。(画像は修復後に撮影した物です。修復前の画像はうまく撮影できてませんでした。m(_ _)m)

最後に左フロントドアですが、モールの少し上に6cmくらいのスジが入ったような薄いが面積は広い凹みがありました。蛍光灯を透かしこんで確認すると、明らかに不自然な凹みで、これは、他のデントリペア業者が修理した痕跡だなとわかりました。ここで、今回のクルマがオークション出品前に一度デントリペア業者によって点数アップを図られたクルマであることが想像できました。つまり、右リアドアも一度修理をトライして内張りを外したが断念し、この左フロントドアもある程度直したところで断念したということでしょう。(オークション出品車のデントリペアは、予算の関係もあり手間のかかる修理や時間のかかる修理は深追いしないケースがあります。なので技術力不足と断定することは出来ません。)さすがに元の凹みが大きかったようで鉄板の伸びがきつく、完全には戻せませんでしたが、まあ、ほぼわからないくらいまでには修理できました。他にもあった凹みをおまけで直して作業完了。(修理前の時点で凹みが薄く写真に写らないと思ったので撮影しませんでした。)

当初の予想よりかなり難航しましたが、最初にお伝えしていた見積額の範囲で費用を頂きましたので、まずまずお得な修理だったのではないかと思います。

デントリペア-DEEP CONCENTRATION

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