2006年11月26日 難易度大
日産スカイライン(ER34)の左Fドア
昨日に続き本日も、難易度最大級..._| ̄|○ガックリ・・
今日はレース界でも有名なショップからの依頼。ここの依頼はいつもデント屋泣かせなのです。電話では、ドアに縦スジが入っているので目立たないようにして欲しいと...「目立たないように...」という言葉にひっかかりを覚えながらも、良くあるドアパンチの縦長版かなと予想して伺いました。
工場に到着し実車を拝見。「縦スジ」って言ってたけど...これは、スジ状には見えないぞ。陥没だな...(この画像だと意外と大したことないように見えるけど...)しかも結構上が凹んでいるので裏の構造が心配だな。おまけに凹みの上は盛り上がってしまっているし...う~ん、見なかったことにして帰りたいなあ...
いきなりツールで押し出すのは難しいかと見て、まずは、デントールで引っ張ってみた。がっちりと溶着しスライディングハンマーでガンガン引っ張る。しかし、全く上がってくる気配がない。塗装が剥がれるような気がして断念。こりゃヤバいなあ。やっぱり帰りたくなってきた。気を取り直してツールで押し出しにかかる。しかし細いツールでは全く歯が立たない。ツールがねじ切れるか支点になるガラスが割れそう...なので、ドアの修理では滅多に使わない太いツールに切り替えて、支点も補強して厳しい体制だが押すことにした。
ただもう押して押して押し捲る。一歩間違うと鉄板を突き破りそうなテンションを掛ける。なんとか最深部が上がってきた。今度は膨らんでいる部分をポンチング。そして再び凹みを押し出す。この季節なのに汗が滴り落ちる。もう体力も鉄板も限界かな...この鉄板の伸びでは、オリジナルのボディラインには戻りそうにないし。おまけに塗装面の傷もけっこう深く、これ以上押すと傷のエッジが目立ってくる。ここら辺が潮時と見て修理終了。ゆがみは残ったものの、あの陥没状態からすれば、かなりマシにはなった。職人気質としての満足感は薄いが費用対効果を考えるとこのあたりが着地点と思う。(この画像よりは歪みが目立つ結果でした。しかし、写真だと歪みって写りにくいもんですね。他の業者さんが公開しているスゴイ修復実例も意外と歪んでるのかもなあ。)
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